ウイルスとの関わりについて

 世界中に広まってしまったコロナウイルスですが、日本では2回目の感染の波が収束しつつあるようです。
 専門家による感染防止対策が講じられる中、私たちの日常生活様式は一変してしまった感もあります。

 新型コロナウイルスは、元々、自然界にいたコロナウイルスが突然変異を起こして、人に感染するようになったもの考えられています。
 症状としては、通常の風邪に似ていますが、感染者の約2割の方が重い呼吸器症状を発症するという、危険な一面を持っています。高齢者や持病を持っている方は気を付けなければなりません。若い方でも重症化する場合がありますので、やはり、気を付けるべきでしょう。

 しかし、元々、ウイルスの脅威は、昔から継続して起こっていることです。天然痘、狂犬病、スペイン風邪、AIDS、エボラ出血熱など、人類はウイルスを原因とする多くの感染症に悩まされてきました。そして、医者や科学者は、ワクチンや薬で対抗してきました。

 そもそもウイルスは人類に敵対するものなのでしょうか?この問題を考えてみると案外難しいものなのです。人間のDNAの多くの部分は、ウイルスに由来していると言われています。実は、人間の歴史にはウイルスが深く関わっていて、人類の進化とウイルスは無関係ではないと考えられています。
 海水の中には膨大な数のウイルスが存在することが知られています。地球上で生活を営む人間を含めた生物は、ウイルスと切っては切れぬ縁で結ばれているのです。